知っておきたい中国の経済指標と現状

2015年夏、中国・上海市場の株価は大きく値を下げました。しかしながら、中国の経済成長率は現在も7%台の高水準となっています。現在の中国経済はどのような状況なのでしょうか。知っておきたい中国の経済指標と現状についてまとめました。

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中国の経済指標まとめ

GDP

中国国家統計局は15日、物価変動の影響を除く実質で4~6月期の国内総生産(GDP)が前年同期比7・0%増えたと発表した。伸び率はリーマン・ショックの直撃を受けた2009年1~3月期の同6・6%以来の低さだった今年1~3月期と横ばいだった。

2015年、4月から6月期の国内総生産は前年同期比7.0%増となりました。GDPは増加を続けているものの、輸入や個人消費は減少の傾向にあります。

製造業PMI

中国国家統計局が1日発表した8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7で、前月の50.0から低下し、3年ぶりの低水準となった。市場予想とは一致した。PMIは50を上回れば景況拡大を、下回れば悪化を示す。中国経済の現状に対する懸念が強まりそうだ。

PMIとは景気動向を捉える指標です。2015年8月の中国製造業PMIは50を下回りました。50を下回ると景気の悪化を意味するため、今後の中国の経済状況が懸念されます。

サービス業PMI

中国の経済メディア「財新」と、調査会社マークイットが5日発表した7月のサービス業景況指数(PMI)は53.8となり、6月の51.8から上昇した。 PMIは50を上回ると活動の前月からの拡大を、下回ると縮小を意味する。

PMIは、製造業のほかにサービス業に関する指標もあります。2015年7月のサービス業PMIは53.8でした。サービス業に関しては景気は上向きといえます。

消費者物価指数

中国国家統計局が発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.0%上昇し、7月(1.6%上昇)から市場予想(1.8%上昇)以上に加速した。

一方、生産者物価指数(PPI)は前年比5.9%低下で、市場の予想(5.5%低下)以上に(訂正)7月(5.4%低下)から低下幅が拡大。中国経済にとって引き続きデフレが重大なリスクであることを示した

2015年8月の中国の消費者物価指数は、前年比2.0%の上昇となりましたが、中国政府は、消費者物価上昇率を3%に掲げており、その数値と比較すると消費者物価の伸びは低く、デフレが懸念されます。

貿易収支

中国税関当局は8日、8月の中国の輸出はドル建てで前年比5.5%減、輸入は13.8%減、貿易収支は602億3600万ドルの黒字となったと発表した。輸入が急減し、景気減速への懸念が強まった。

2015年8月の中国の貿易収支は、輸出・輸入ともに減少し、特に輸入の落ち込みが大きくなりました。しかしながら、貿易収支は約600億ドルの黒字となっています。

雇用統計

経済成長が鈍化しているにも関わらず、失業率はほとんど変化していない。昨年末の失業率は4.1%で、今年3月の失業率は4.05%だった。これは中国政府がターゲットとしている失業率4.5%より低い水準だ。

また中国政府は都市部で年間1千万人の新規雇用の創出を目標に掲げている。第1四半期の新規雇用は昨年同期よりやや少ない324万人だったので、目標にそう雇用が創出されているように見える。

中国の失業率は約4%となっていますが、この数値は、公式に登録された都市部の労働者が主な対象となっており、出稼ぎ労働者は農村部の労働者は失業率の数値に含まれていないことから、実際の数値は、さらに高いものとみられます。

電力消費量

中国のGDP成長率を見ると、2009年から2015年の間は、7~10%成長で比較的安定しているように見える。ところが、「計画経済はうまくいっている」と、中国政府がアピールするために操作されているとの声は多い。

電力消費量の変化を見ると、GDPの変化率とは全く異なる中国経済の姿が見えてくる。リーマンショックの直後、4兆元の公共投資で景気を拡大させた2009~2010年は、GDP統計に表れているより、景気は過熱していた可能性がある。

中国の経済成長率は操作されている、との見方が多くを占めています。2009年から2010年にかけては、電力消費量が大幅に伸び、景気が過熱していたとみられますが、2015年の電力消費量は前年と比較するとほぼ横ばいとなっており、実際の経済成長率は低いのではないか、との見方があります。

鉄道貨物輸送量

李克強首相は以前に「GDPは作為的だが、鉄道貨物輸送データは運賃を基本に集計するので信用できる」と米国の駐北京大使に打ち明けている。輸送量は2014年初め以来、下がり続けている。今年6月までの12カ月合計を前年同期に比べると実に7・6%減である。

中国の経済状況を把握するためには、鉄道貨物輸送量も参考になります。鉄道貨物輸送量は、2014年より減少の一途をたどっています。

今後の中国経済を注視

中国は、経済成長率が高い水準を維持しており、失業率も低めとなっていますが、製造業PMIの数値からは、景気の悪化が読み取れます。また、中国経済の実体を把握するためには、電力消費量と鉄道貨物輸送量が参考になるといわれており、これらの数値は減少の傾向にあります。今後の中国経済は注視する必要があるといえるでしょう。

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