信託銀行に聞く!相続財産の分け方と対策のポイントについて

「相続」には、「亡くなった人の財産(遺産)を分ける」「税金を払う」「諸手続きをする」の三つのポイントがあります。

「税金を払う」よりも「遺産を分ける」ことの方が大変難しく、もめることが多いため「争続」などと言う当て字もあります。

今回は、よくある相続財産の分け方のトラブルとその対策についてご紹介いたします。

■不動産の評価方法

預貯金などとは異なり、不動産の評価のしかたは簡単ではありません。

・遺産分割上の不動産の評価方法(不動産鑑定評価額や売買価格)

おおよそのあたりをつけるためには、近隣の売買価格や不動産広告などを参考にします。

遺産分割のために、詳細な不動産評価額を知りたい場合は、不動産鑑定士などの専門家に相談するとよいでしょう。

・相続税上の不動産の評価方法(相続税評価額)

土地や建物の評価方法には「路線価方式」と「倍率方式」があります。

路線価は、売買価格の目安である公示価格の8割程度に決められていると言われています。しかし、値上がりや値下がりが激しい場合や土地の形や利用の状況などによって、大きく違うこともあります。

また、倍率方式で使う固定資産税評価額と実際の建築費用とは大きく違います。

相続税評価額を正確に見積もるときは、税理士などの専門家に相談した方がよいでしょう。

*相続税評価額は、あくまでも相続税を算出するためのものです。遺産分割を考えるときは、実際に売れる金額で考えた方がよい場合もありますので、いずれにしても専門家に相談しましょう。

■不動産の分割方法

一般的に不動産を分けるには、「現物分割」「換価分割」「代償分割」「共有」の四つの方法があります。

・現物分割

不動産そのものを物理的に分割する方法です。1つの土地を法的に2つに分割し、分筆登記を行います。

*自宅などの建物は分割することができません。

*市区町村の条例などによって敷地面積の最低限度が決まっている場合など、分割することができない場合があります。

・換価分割

不動産を売って、売却代金を分割する方法です。

*田畑・山林や他人に貸している土地、自宅などは簡単に売ることができません。

・代償分割

不動産を相続した相続人が、他の相続人に金銭などを支払う方法です。

*それだけの現金を用意できなければ、借り入れしたりしなければなりません。

・共有

不動産を共有持分で所有する方法です。

*売却・建て替え・増改築をするには共有者全員で話し合わなければならず、後々トラブルも多いので注意が必要です。

円滑な不動産の分割の方法は?

■方法1.「代償分割」も考えてみる

「共有」は建て替えや売却をするときに、共有者全員の合意が必要です。後々大変になることが多いので、多少不平等になっても「代償分割」という方法も検討してみましょう。

■方法2.遺言で不動産の分け方を指定しておく

不動産を公平に分けるというのは至難の技です。どうしても不平等になりがちなので、相続人同士で話し合いで決めることはとても難しいです。

このような場合には遺言で分け方が指定されていれば、たとえ不平等であっても納得しやすいでしょう。

*もちろん遺言は亡くなった人が生前準備しておく必要があります。相続が発生してから遺族ができることは、できるだけ金銭での平等にはこだわりすぎずに円満に話し合うことです。

よくあるトラブル2:こどもがいない場合の相続

子どもと両親がいない場合、配偶者と亡くなった人の兄弟姉妹が法定相続人になります。

財産がすべて夫名義になっていても、実際には夫婦2人で築いたものだと考える人もいるでしょう。しかし、亡くなった人の兄弟姉妹には1/4の法定相続分があるのです。

*さらに、その兄弟姉妹が亡くなっていても、代襲相続によって、兄弟姉妹の子どもであるおいやめいが法定相続人になります。

全財産を配偶者に確実に残す方法は?

子どもと両親がいない場合は、生前に「配偶者に全財産を相続させる」という内容の遺言を残しておくことです。

*兄弟姉妹には、遺留分(最低限の相続分)がないため、遺言の内容に対して異議を申し立てることはできません。

*もし、子どものない夫婦に親がいる場合は、「遺留分(最低限の相続分。法定相続分の1/2相当。)」にも配慮しておくとよいでしょう。

相続トラブルを避ける意外な方法

実は、相続で絶対にもめずに税金もかからないという秘策があります。それは、「財産を全部使いきってしまうこと」です。生きている間に全部使ってしまえば、残された家族の間でもめようがありません。もちろん、相続税もかかりません。

でも、実際のところ、いつ死ぬかなんて誰にもわからないので、財産を全部使いきることができません。特に不動産は残ってしまいます。そして、使いきってしまってから長生きすることもあります。

そのため、上述のように自分が亡くなった後に家族が困らないよう、事前に準備しておくことが必要なのです。

おわりに

いかがいたしましょうか?

今回は、よくある相続財産の分け方のトラブルとその対策についてご紹介しました。
どちらの場合も遺言を残しておくことで、トラブルを避けることができます。

遺言は年配の方だけが準備するものではありません。
家族のため、健康なうちから、遺言の準備をしておきましょう。

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